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| 戸松信博 |
中東と言えば何を思い出すでしょうか。近年は紛争の絶えない地というイメージも強いかもしれませんが、歴史を遡れば、中東地域はウマイヤ朝からアッバース朝、モンゴル帝国の支配を経てオスマン帝国の時代とユーラシア大陸、北アフリカ大陸に広がる大イスラーム経済圏の中心地であり続けました。特にアッバース朝(750年〜1258年)の時代、現在のバグダードは世界中から人、物、金、情報が集まり、そして世界中の文化が交わる世界の十字路でした。アラビアンナイトで有名な千夜一夜物語はバグダードの繁栄がモデルになったと言われるほか、イスラム商人である船乗りシンドバッドがインド洋を舞台に大活躍したのもアッバース朝の時代です。
このような栄華が実現したのは偶然ではなく、中東という地がアジア、ヨーロッパ、アフリカ大陸の結節点であった事が大きな要因であり、この事は今日でも何ら変わりません。現在はアッバース朝時代のバグダードの役割をドバイが担っているとも言えるのではないでしょうか。今後、イラクでの混乱、イランの核問題などが解決に向かえばドバイだけでなく中東地域全体が、イスラームの名の下にまとまり、アジア、ヨーロッパ、アフリカの結節点(ハブ)として大いに発展する可能性を秘めているのではないかと考えます。
中東地域の最大の強みは原油、天然ガスに代表される資源が豊富に眠っている事だけでなく、世界の中で最も人口が増加している地域であり、若年層人口が人口の大半を占めている事です。この事は将来の中東地域の消費市場拡大に大きなインパクトを与える事は間違いないと思われます。また、中東地域は欧米流金融取引に対するアンチテーゼとしてイスラム金融が飛躍的な発展を遂げており、今後世界の金融市場のメインプレイヤーに躍り出る事も期待されています。ゴールドマンサックスがイラン、エジプトをネクスト11に指名している事からもわかるように、今後、中東地域の経済は世界経済のなかで存在感を増してくる事でしょう。
中東株通信では、BRICsと共に今後大きな経済成長を遂げる可能性を秘めている、日本ではいまだ手付かずの中東地域の株式市場の市況レポート、個別企業の銘柄レポートなどをお届けしま
す。話題のイラク株式市場の市況レポートや、イラク、イランの人脈を生かした現地の生の情報や、中東アラブの人々と馴染みの深い、今話題のスリランカ株式市場の情報なども中東株通信で発信していきたいと思います。もちろんドバイやアブダビなどに関する情報も提供していきます。
皆様もイラクのバスラから世界中に航海に乗り出した船乗りシンドバッドのように中東株通信を基点として中東各国の株式市場、経済情報に触れる事で得られる莫大なチャンスを是非、ものにしてください。
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