こんばんは、小池麻千子です。
ブレグジットの決定で、市場は不透明感が続き、
短期的な上昇と下落を繰り返す動きとなっていきます。

また円高の影響を受ける企業は業績予想の下方修正を出してくることになりますが
今日は為替動向に強い、内需関連のドラッグストアに注目したいと思います。

2014年度に総店舗数が1万8000店近くに上り、
飽和状態になりつつあるドラックストア業界。
競争も激しくなり、再編が進められています。

ちょっと売上規模が5000億円規模のところを覗いてみます。

【2015年度売上高】
1.マツモトキヨシHD・・・5360億円(10.4%増)
2.ウェルシアHD・・・5284億円(2.75倍:経営統合が効く)
3.ツルハHD・・・5275億円(19.8%増)
4.サンドラッグ・・・5037億円(13.0%増)

2014年度売上では、マツキヨに次ぐ第2位はサンドラッグだったのに
2015年度売上では第4位となりました。

一体何があったのでしょうか?

これはサンドラッグの業績が悪化した訳ではなく
ドラッグストア業界で進む再編によって他2社の売上が
拡大したことが大きく関係しています。

勿論経営活動による業績拡大もありましたが特にウェルシアHDは
経営統合による売上拡大がありました。
(イオンによりCFS、タキヤなど4社がウェルシアHDに経営統合)
これが効き4位から2位に浮上したわけです。
また、ツルハHDも四国首位のレディ薬局を子会社化したことが関係しています。

こういったようにドラッグストア業界では経営統合や買収が活発です。
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競争が激化するドラッグストア業界ですが、ここ数年の差別化のトレンドは
調剤併設店を増やし、食品の取扱を強化することです。

まず、調剤薬局の併設は、政府が推進する「かかりつけ薬局」として
社会的役割を担うことにもなります。
ざっくり言いますが、後発品の調剤を増やしたり、
在宅医療向けの体制が整えられていたりすると報酬を得られる制度があるのです。

つまり、薬局は国策に沿った営業を行っていれば優遇される立場となります。
今後、在宅医療がより推進されていくでしょうから
ドラッグストアの存在意義はより高まっていくと思います。

ウェルシアHDやツルハHDは調剤併設店を多く持ち、ウェルシアは併設率が約65%、
そして医薬品・化粧品で強いアインファーマシーズは93%に上ります。

★注目点:食品取扱による粗利低下と高採算営業
次に、食品の取扱拡大は各ドラッグストアが進めていることですが、
何がいいかというと、食品を扱うと来店頻度を高めることができるのです。

特に郊外のロードサイドに展開しているドラッグストアは
食品や家電まで取扱うことで、お客を囲い込んでいます。

食品の取扱を得意とするのはコスモス薬品や薬王堂、サンドラッグ。
食品の取扱率を見ると、コスモス薬品は54%、薬王堂が45%と
業界平均の30%を大きく上回ります。
(というより食品を多く扱うと粗利益率が悪くなるので3割程度に留める)
売上規模の大きいサンドラッグも食品比率を拡大すべく改装を進めています。

ここでポイントは、各社は食品取扱による粗利益率低下を防ぐため、
物流システムの効率化、PB製品の拡充、運営コストの圧縮など
コストダウン施策も同時に強化しているという特徴があります。

下記は上で見た業績ですが、営業利益率も合わせて記載したものです。
売上ではマツキヨがトップですが、利益ベースではサンドラッグが業界トップの規模となります。

サンドラッグは、物流システムによる徹底したコスト管理を進め、
高い利益率を生み出している企業です。
北海道・東北地方への展開が本格化すると、
より業績に脂がのってくるのではないかと思います。

【主要各社間での比較2015年度】
      売上高 営業利益 営業利益率
サンドラッグ  5037億円 330億円 6.6%
ツルハHD 5275億円 313億円 5.9%
マツモトキヨシ  5360億円 274億円 5.1%
ウェルシアHD   5284億円 187億円 3.6%

競争が激しくなっているドラッグストア業界ですが、政府の後押しもあり市場環境は良好で、
採算性のよい営業を行っているドラッグストアは要チェックです★

コスモス薬品 3349
薬王堂 3385
サンドラッグ 9989

円高の影響を受けにくい内需株としても注目しておきたいと思います。

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