こんばんは、小池麻千子です。

環境の改善、収益改善の期待が大きいわりに
まだ割安圏にある銀行株に迫ってみたいと思います。
12月にも上昇余地があると言う内容で書かせていただきましたが、
依然割安なので、もう一度掲載したいと思ったのです。
よろしくお願いいたします。
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銀行は、日銀のマイナス金利政策を起因とする
収益圧迫に加え、資源価格安や経済悪化を理由とする
与信コスト増、そして円高影響によって
収益を抑えられてきました。

さらに国際金融規制への対応のために
政策保有株式の売却を進めているため
日経平均株価の下落も影響し、
業績は低迷、株価は低位推移を続けていました。

JPモルガンは邦銀大手行の最終利益について、
1円の円高(対米ドル)で0.2%~0.5%、
1000円の日経平均株価下落で0.4~1%程度、
またマイナス金利によって約5%縮小すると試算しています。

ところがすでにこうした懸念は後退し、銀行株は
16/7月の底値からおよそ1.7倍、11月底値からおよそ1.5倍の水準となっています。

株価上昇の背景には銀行収益の改善期待があります。

日銀によるイールドカーブコントロールもありますが、
金融緩和や大規模経済政策を公約したトランプ氏の
勝利で火に油が注がれたかのように金融株は急騰しました。

2016年9月に導入された
「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」は、
国債を買い入れて長期金利がゼロ%付近で
推移するように調整するというものです。

現在、マイナス圏に沈んでしまった10年国債利回りも、
足元では0.053%まで伸びています。

つまり金融機関は、マイナス圏にある低いままの
短期金利で資金調達し、イールドカーブの角度が
急配(スティープ化)によってプラス圏に浮上した
長期金利で運用することができるようになりました。

これによって利ザヤの改善と圧迫されていた
収益改善が期待されるようになりました。

また、米国大統領選挙でトランプ氏が勝利して以降、
上昇する米国金利や円安進行がプラスに働きました。
それに米国内需拡大への期待と強い経済指標を背景に
期待インフレ率が上昇しています。

期待インフレ率が上がるということは銀行にとって
与信コストが低くなりますので、
こうした側面でもポジティブな環境となっているのです。

さらに、米国の利上げペースが2017年は3回になる
という観測から金利上昇が見込まれ、
金融セクターにとっての追い風となりそうです。

ドイツ銀行の米銀アナリストによると、
大手米銀のEPS は今後3 年間で25-30%増加すると言います。
そのうち景気拡大がもたらす上昇率は最大15%と試算されています。

こうしたことからも銀行株は、
もっと「高く」評価されてもいいのではないかと思います。
足元の銀行株の株価指標を見ると
PBRは1倍を切っており、依然割安です。

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