GLAFXは2021年9月13日に配信を開始しましたが、現在の内容は当初よりだいぶ変わってきています。GLA社の当ウェブサイト上の紹介欄では、配信内容を更新することがないので、現在のGLAFXとこれからのGLAFXについて、こちらの投資最新情報で簡単にご紹介します。まずは現在のGLAFXの配信概要ですが、箇条書きすると以下のようになります。

  • 夕方16時半前後に毎日配信する本編が、GLAFXの骨格的なメールになります。本編はNYが本格参入してくるまでの、活発なロンドン市場において、21時45分(夏時間は20時45分)を期限とする具体的な推奨エントリーを、ロスカットと利確目標、そして想定される勝率やリスクリワードも添えて掲載しています。
  • 以前は売買ゾーンを使って、2か所あるいは3か所の推奨指値エントリーでしたが、現在はピンポイントの1点レート狙いのみの売り指値、あるいは買い指値をする、よりシンプルなルールになっています。
  • 推奨エントリーの対象通貨ペアはUSDJPY、EURUSD、GBPUSD、AUDUSD、EURJPY、GBPJPY、AUDJPYの7通貨ペアです。この中から、相場状況に応じて、毎日少ない時で1通貨ペア、多い時で4通貨ペア程度を選んで、エントリーを推奨しています。それ以外の通貨ペアについては、特に気になる値動きのある時だけ、参考情報をお伝えしています。
  • 本編配信の1-2時間前に、午後の短信を配信しています。この短信は、朝からのアジア市場で、私が値動きを見て感じたことをもとに、本編で狙おうとしているエントリーとトレードシナリオを、手短な本編予告編として配信しています。
  • 夜22時頃に夜の短信を配信しています。この短信では、本編配信後の推奨エントリーの状況を、実際の市場動向に沿ってお伝えしています。NYが参入後も、狙ったトレードを継続してよいのかどうか、リアルタイムに近い私自身の相場判断をお伝えしています。現在は、NY市場で重要指標の発表がある時は、その発表前に1回、そして発表後の相場の値動きが落ち着いた頃を見計らってもう1回、計2回配信しています。

初期のGLAFXは、FXに興味のある幅広い方々を対象に配信を考えましたが、初級者にどう効率的にFXを教えるかという、ノウハウをしっかり確立していないうちに、見切り発車をしてしまった感が否めません。初級者に対して、動画配信等で具体的な売り買いの方法を教えるだけで、その先に十分なビジョンがなかったように思います。そのために、初級から中級へとGLAFXによってステップアップできた方は少なかったと思います。GLAFX初期の頃に、十分な市場についての理解がないままに、推奨エントリーのみを頼りにトレードされた方々には、大変申し訳ないことをしたと思っています。

現在のGLAFXは、トレード経験値が高いトレーダーに向けた内容になっています。そして会員の方々も、十分なトレード経験やトレードテクニックの知識を持ち、FXがどのような投資あるいは投機商品であるかをよく理解されている方がほとんどです。こういった方々は、すでにご自身のトレードスタイルと相場観を持ち、その上でGLAFXの推奨エントリーを参考にするとともに、自己裁量売買の位置確認や相場観の確認のためにGLAFXを利用されています。今後のGLAFXは、さらにこうしたトレーダーの要望に沿った内容にしていきたいと考えています。

具体的には、相場予測もアナリストらがやる中長期のものではなく、私のデイトレードの感触を重視した、30分から2.3時間先に絞った短期予測に比重を置いた内容にします。相場の値動きに対応した短信の回数も増やしたいと思います。私が銀行ディーラーだった頃、私はいわゆるプロと呼ばれるトレーダーたちに自分の相場観を日常的に聞かれていました。相手は国内外の銀行ディーラーはもちろんのこと、大手商社やメーカーの財務部、生命保険会社の外為担当者たちです。ランダムで、時に理不尽な動きをする市場でトレードの成功を左右するものは、経験と知識の蓄積と、その先のもっと何か感覚的なものになってきます。彼らはアナリストたちの考えよりも、実際にトレードしているトレーダーの生の感触を聞きたかったのだと思います。そして、今のGLAFXの会員にも、この生の感触が一番知りたいという方々が多くおられるのです。

GLAFXの配信を、より先鋭化させるためには、私も自分自身のトレードにこれまで以上に集中していく必要があります。配信とトレードの両立は簡単ではありませんが、他の媒体でチェックできる指標やマーケットイベントなどの説明を必要最低限にして、値動きから読み取れるマーケットコンディションを伝える短信を、もっと多くしていこうと思います。そして、従来の本編と検証編も併せて、プロのトレーダーも読みたいと思うGLAFXにしていきたいと思います。

2023年12月 FXトレーダー 石井千晶