今週の為替市場は、なんだかんだ動いても、もみ合い気味の展開が続く可能性が高そうだ。
 
 経済指標としては、それほど大きなものはないが、最大の注目は中国の7-9月期GDPの公表。一応弱い内容が想定されるが、国家統計局が無理やり数字を作ってくる可能性が高い。市場はその点は理解しているが、ともかく面目が保たれれば、株式市場などは無理やり好感する動きとなりそう。
 その面では、株価次第の展開が続きそうだ。
 
 金融政策としては、トルコ中銀、カナダ中銀、ECBの政策金利が公表されるが、一応政策は据え置かれる見通し。波乱は少ないと思われるが、声明やドラギ総裁の記者会見などで、相場は一定の動きが出る可能性には注意。ドラギ総裁が追加の緩和策に消極的ならユーロの買い戻しにつながる。

 また、要人発言の機会が多いが、ノボトニー・オーストリア中銀総裁は、先週のECBの追加緩和策の必要性に言及したが、この点はドラギECB総裁と一線を画している。再強調した場合も現状影響は限定される見通し。また英BOE要人が、英財政委員会に出席するが、引き続き利上げを強く強調する見通しで、市場はまたぞろ騙されてポンドを買うかも知れない。

 一方米国では、イエレンFRB議長が式典で挨拶するが、特別金融政策に関する発言が出るかは不透明。ただ、年内の利上げが適切との発言を繰り返すなら、直近米国の利上げの時期に関して、市場が混乱しているが、12月の利上げの思惑を強める結果となりそうだ。