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今週の外国為替市場は、月末のフローを睨みながらも、米FOMCや日銀金融政策決定会合、中国の5中全会を睨んで荒れた展開に注意が必要となりそうだ。

 特に米FOMCでは、政策金利を引き上げるのか、据え置くのかは不透明。年内利上げが適切とイエレンFRB議長が繰り返すが、今回利上げが実施された場合、サプライズと捉えられるが、ただ、それもドル買いを煽るかは不透明。特に直近では、株式市場が落ち着きを取り戻しているとしても、米経済指標に若干翳りが見えており、その面では、利上げ実施も継続的な利上げが示唆されない場合、一定の打ち止め感となる可能性に留意しておきたい。
 また据え置かれた場合、声明文に注目が集まるが、現状の景況感に9月同様「更にいく分かの雇用環境に改善が必要」とした場合、来年まで政策金利の引き上げが延期されるとの思惑が高まることもありそう。逆にあく抜けできない市場環境が続きそうだ。

 一方日銀に関しては、催促的に追加緩和の思惑が高まっているが、黒田日銀総裁の直近の発言からは、可能性は低く、失望的なドル円や株価の急落には十分注意して対応したい。

 また、次期5カ年計画を決める中国共産党中央委員会第5回全体会議(5中全会)では、成長率目標は平均7%を維持する見通しだが、達成には疑問符がつく。そのため目標達成には大規模な刺激策が必要となるが、今回2兆円規模の財政出動が決定されるかが、株価の行方に大きな焦点となる。