市場関係者は固唾を呑んで21日の金融政策決定を待っている。政策自体の予想よりも黒田総裁就任以来、過去日銀会合後、相場はどう動いたかを「総括」したほうが役に立つかもしれない。

会合後よく動いた大相場、2013年4月の「バズーカ第一弾」、2014年10月「バズーカ第二弾」、そして2016年1月の「マイナス金利」となった日銀決定が記憶に新しい。「バズーカ」の2回、円安方向、そして「マイナス」の一回は円高方向に動き、かついずれも1か月前後の短期間で一気に10円程度の大相場だった。となると、今回も大相場になる場合、102円を中心に考えたら、来月中に107円になるか、92円程度の値動きが想定される。では今回はどう動くか。

相場は先見性を持つ。政策に関する思惑、マーケットも最大限に織り込んでいるとされる。だから、CFTCの統計を見る限り、「バズーカ」と「マイナス」会合の違いも分かりやすかったと言える。つまり、会合前市場全体が円安予想していたか、それとも円高予想をしていたか、である。

要するに、会合前CFTCのネットポジション、円安に傾いていたら、会合後も円安が進行され、反対に、会合前のネットポジション、円高のほうに積みあげられていた場合、会合後も大幅な円高となったわけだ。ちなみに、直近のCFTCデーターを見る限り、市場は円高のほうに傾いている。

従って、今回日銀会合の決定、従来政策の延長線におるなら、仮に拡大されても円安より円高に動きやすいでしょう。市況はいかに。