【22年5月8日】ゴールデンウィークも終わり、今年の相場も中盤戦に入ります。GLAFXも1週間のお休みをいただき気合十分ですが、本日のブログでは、GLAFXが日頃トレードしている通貨ペアの中で、毎日の売買ゾーンでカバーできない、デイトレードより長めのトレードのポイントについて書いていきたいと思います。

それでは今FXで一番注目を浴びている、USDJPYについて見ていきましょう。下図左側がUSDJPYの日足、右側が週足チャートになります。

見ての通り強い上昇トレンド継続中です。押し目買いの戦略となります。GW中のFOMC後の下落によって生じた128.60-129.00あたりのゾーンが、おそらく押し安値として意識されている直近サポートと思われます。何度も言いますが、実勢レートがトレンドラインや水平線のラインできっちり止まることは稀です。あまり神経質にならず大雑把にサポートやレジスタンスを捉えていくことがコツです。このサポートゾーンを下抜けた場合、再度の127円までの下落は十分あり得ます。この127円を重要な押し安値と考えているトレーダーもいると思います。また右側の週足で見てみると、3月7日の週を基点に、GW前の高値からの戻しをリトレースすると、多くのトレーダーが意識する0.382が125円近辺で、0.618が121円近辺になります。おおまかに言って、現状の週足ベースでは、この121円から125円のゾーンを下抜けない限り、USDJPYは上昇トレンド継続と言えると思います。日足でも125円は重要なサポートレベルになっています。しかし米金利上昇、円低金利継続、原油をはじめとする輸入物価上昇を考慮に入れると、129円近辺での底固めが終了し、USDJPYはそろそろ高値を更新して、135円への上昇を開始する頃と考えます。

米金利上昇と書きましたが、二国間の金利差はマーケットがトレードの方向を決める、材料のひとつにすぎません。金利差は必ずしも決定的な材料とはならず、極端な言い方をすれば、これ以外にトレードする材料がないという時にしか、トレード材料にならないことが多いと、私は考えています。最近それを特に感じるのが、EURUSDの値動きを見る時です。EURは要人による、近い将来の金利引き上げへの転換を示唆する発言によって、一時的に上昇する場面が多くなってきましたが、上昇は長続きせず、結局は利上げ発言での上昇によって、マーケットに絶好の戻り売りチャンスを提供しています。下図はUSDJPYのチャート同様、EURUSDの日足と週足です。

EURUSDの週足を見ると、2021年1月と5月頃に、きれいなダブルトップを作って下落トレンド継続中です。戻り売りのトレード戦略になります。日足では、オプションオーダーが多かった1.1500を下抜けして以来、1度も1.15台を回復することがなく、ウクライナ情勢が緊迫してからは、大きな上下動を繰り返しながら下落していっています。地政学的にEURが売られやすいということと、ECBが政策を利上げ方向に転換したとしても、FRBほどのペースにはならない、ということがファンダメンタル的に大きな要因になっていると思います。ゆくゆくは、1.00へのトライになっていくと考えます。

続いてGBPUSDを見てみましょう。下の日足を見れば、1.3000が下抜けしたことで、下落が加速したことがわかります。また右側の週足では、1.2670-1.2700ゾーンが重要なレベルで、下抜けした今、このゾーンが重要なレジスタンスラインに転換した可能性が高いです。5日のBOE後に売り材料が多くでて、下落が加速している中、GBPUSDは売りづらいですが、このゾーンに戻ることがあれば、ぜひ売っていきたい通貨ペアだと思います。

続いてAUDUSDです。これは先の3通貨ペアの形状と、まったく違った形をしています。要するにAUDはUSDに対してそれほど弱くないということです。週足に引いてある水平線の、0.7000近辺が下抜ければ下落していく可能性が高くなると思いますが、現状長めのポジションを持つとして、この通貨ペアをトレードする必要はないと思います。4時間足や1時間足で売買チャンスがでてきた時だけ、デイトレードを狙っていく通貨ペアになります。

こうやって対USDでチャートを見ていくだけで、この4通貨間の強弱関係がだいたいわかります。USDが最強で、次がAUDになるようですが、次にくる通貨は何でしょうか。まずEURGBPがどうなっているのか、日足週足を同様に見てみます。

EURGBPは2021年1月にもみ合い相場が下抜けして以来、かれこれ1年半ほど下落傾向にあります。直近EURが反発傾向にありますが、0.8600近辺から上値は重そうです。通貨の強さは、USD,AUDと続いてGBPがくるようです。ではEURとJPYではどちらが強いのでしょうか。EURJPYのチャートを見てみます。

日足では現状、面白いレベルに実勢レートがあるように見えますが、週足を見た全体としては、134円を上抜けして上昇傾向にあると思います。ただ、140円を見たことで、達成感があるように見えます。137円を中心に、135-140円でもみ合い収束に向かう可能性が高いと思います。しかし現状では、4位の通貨はEURで、JPYが最弱通貨であると言うことができると思います。

では最後にAUDJPYのチャートも見てみましょう。

86円をしっかり上抜けして上昇が加速し、現在高値もみ合い中です。EURJPYのチャートに似ていますが、1点違うのは日足の赤い矢印のところ。わずかですが、この押し安値を高値をつけた後の安値が下回っています。この赤矢印を押し安値と見るか、浅い押しなので無視するか、これはトレーダーの考え次第で意見が分かれるところですが、この赤矢印を押し安値と見て、AUDJPYは日足ベースでは下落に転じると考えるトレーダーもでてきます。このあたりが、相場の難しいところであり、面白いところだと思います。

ということで、結論としては、今後短くても1~3か月の間は、USD上昇が続くと考えます。USDJPYとEURUSDでUSDの押し目買い。GBPUSDは1.27近辺までの戻り待ち。AUDUSDはレンジ相場継続で様子見となります。クロス円はデイトレードで狙える場面があれば、エントリー可能ですが、USDJPYをメインテーマと考え、無理してやる必要はないかと思います。高値圏のレンジになるのではと考えています。

本日は掲載しませんが、EURAUDやGBPAUDなどのチャートも見ていただき、絶えず自分がトレードする通貨ペア間の強弱を把握していくことは重要です。例えば、AUDJPYを買うか、GBPJPYを買うか考える時に、これらのチャートを分析するとともに、GBPAUDのチャートも見ていくことは、トレードする通貨ペアを選ぶ時に重要な作業になります。

今回は、GLAFXの毎日の配信ではカバーできないことについて、ご紹介しました。デイトレードとはちょっと異なる相場観でしたが、好評であれば定期的に書いていこうと思います。GLAFXの配信内容も、それほど悪くなく続いていると思っています。ご興味のある方は、ぜひご購読をお願いします。

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