【22年10月18日】ここのところ毎日通貨の強弱が目まぐるしく変わっています。今年3月からの半年間は、ほとんどUSDの一人勝ちでしたが、各国も米国を追うようにインフレ抑制のために利上げを始め、低金利政策継続の円を除いて、USDも下落する日が以前より多くなってきています。ロンドン市場でのデイトレードを中心とするGLAFXも、やりにくい相場環境になってきていると感じています。英国の金融の混乱はとりあえず落ち着きそうですが、GBPのトレードはボラティリティが依然として高く、ロスカットを近くに設定してエントリーを狙うのは、まだ難しそうです。

JPYについては、これまでスイングとデイトレードを併用して、JPYショートのポジションでかなり利益を上げることができました。しかし、9月22日の政府日銀のUSD売り介入以来、市場がUSDJPYを高値でぐいぐい買っていく意欲を失って、すっかり疑心暗鬼に陥ってしまい、その結果、市場はJPYショートになりにくい状況になってしまいます。また、介入を待って安いUSDJPYを買いたい人が多く、また介入期待でJPYロングにする人は、高値でUSDJPYを買い戻すことになり、政府日銀の意図に反して、USDJPYはじり高を続けています。じり高相場では、しっかり押し目を作ることがなく、押し目を待つGLAFXのトレードには不向きです。

GLAFXではUSDとJPYを中心にEUR, GBP、AUDを加えたドルストレートとクロス円を主にトレード対象にしています。ここでJPYとGBPのトレードがしづらいとなると、これからしばらくはEURを中心としたトレーディングプランを構築していかなければなりません。そこで今日はEURの日足チャートから、現状のEURの強弱をチェックして、これからの動向を考えていきたいと思います。

上図はEURUSDの日足チャートです。ロシアのウクライナ侵攻、米金利上昇を背景に、2月中旬以降ダウンチャネル内できれいに書こうを続けています。見えにくいですが、チャネル上限に沿った赤いラインは60日の単純移動平均線で、そこを上抜けすることなく下落していることがわかります。しかし、ECBの利上げ姿勢が鮮明になった7月中旬より、下落のペースが遅くなってきており、チャネル上限をトライする回数も増えてきています。さらに気になるのは、最後に下限をつけた後に、上限付近まで反発し、その後浅い2番底をつけて現在上昇に向かっていることです。変則のダブルボトムにも見え、この後四角枠で示した0.9950近辺で再び上限が抑えられるのかに注目したいと思います。ただ、EURUSDの日足を見る限りでは、気になるポイントはあるものの、まだEURはUSDに対しては下落傾向継続中です。次にEURAUDを見てみます。

EURAUDについては、私はウクライナ情勢による地政学的リスクを考えて、2月より一貫して売りを考えていて、1.54近辺でも何度もEURを売ったのですが、1.4300近辺をダブルボトムにして、ついにネックラインの1.5400近辺をクリアに上抜けしたので、考えを改めました。オーストラリアは今月4日の金利政策発表で、市場予想を下回る25bpの利上げにとどまったので、今後の利上げ余地が少ないと市場に受け止められたようです。一方のEURは次回75bpの利上げと、さらにもう1度75bpの声もあがっているので、それを反映した結果がでているのだと思います。一応EURJPYの日足チャートも見てみます。

長く小さなレンジ帯を作っては、その中でもみ合いを繰り返してきましたが、3月からのサポートはしっかりと維持されています。このチャートに上昇チャネルを描くのは、ちょっと問題があるかも知れませんが、少なくとも一番上の水平線の144.40近辺はクリアに突破されたので、これからさらに上昇を目指す動きになる可能性が高くなりました。USDJPYで売り介入が入ったとしても、下落は一時的なものになると思います。ついでにEURGBPのチャートも載せておきます。

やはりというか、EURGBPはよくわかりません。ただ、チャネル帯はそれなりの形をしています。水平線とチャネル下限のぶつかる0.8570あたりがポイントになると思います。ここが下抜けすると、EURGBPは下落の可能性が高くなると思います。

EURは対USDと対GBPでは、下落する日もまだまだ多いと思いますが、今年前半に言われていた悲観的な予想とは、だいぶかけ離れた結果になってきていると思います。今日はちょっとEURに入れ込んだ内容になりましたが、EURUSDが今までのダウンチャネルを上抜けするにしても、上昇トレンドに転じるには相当の時間がかかると思います。上昇トレンドとはならず、もみ合いを続けて結局また下降トレンドになる可能性もあります。現状GBPとJPYのトレードが難しい環境で、EURのトレードについて考えましたが、利上げを継続する国どうしの通貨をトレードするのは難しいです。柔軟に値動きを観察してトレードしていきたいと思います。

このブログも振り返れば始めてから1年と1か月がたちました。8のつく日をブログ更新の日にしていますが、ちょっとペースを下げようと思います。次回は10月28日をスキップさせていただき、11月8日に更新することにします。