【23年4月18日】山梨が好きでたまに行くのですが、甲府市に乾徳山恵林寺という武田信玄公の菩提寺があります。入口の拝観料を支払うところに、お守りやお土産品が売られているのですが、その中に武田信玄公訓言というお寺の住職による書写も売られています。気に入って家の部屋に貼っていて、銀行ディーラー時代にはディーリングルームにも貼ってありました。曰く、

「凡そ軍勝五分を以て上と為し七分を中となし十分を以て下と為す その故は五分は励を生じ七分は怠を生じ十分は驕を生ずるがゆえ,,,」

これは私も含めてですが、昨年のUSDJPYの上昇で大きく儲け気が緩み、その後の相場は下落に転じて十分に注意しなければならないものに変化したにもかかわらず、雑なトレードをして今年は苦労しているトレーダーは多いのではないでしょうか。この書は以下のように続きます、

「たとえ戦に十分の勝を得るとも驕を生ずれば次には必ず敗るるものなり すべて戦に限らず世の中の事此の心かけ肝要奈利」

何年たっても同じことで怒られている気がしますが、やはり大きく儲けた後は気が大きくなります。油断大敵。自分の経験上、儲けた後が一番あぶないと思います。バーディの後にボギーをたたいてはいけないのです。儲けた後はこの書を見るようにしていますが、それでもまた損をします。

相場によっては、深追いしたくなる時もあります。その時もこの書を見て自重します。一方で、私は利食いが好きで、利に乗っている相場は割と深く考えることなくどんどん利確することが多いです。引っ張って持っていればもっと儲けられたのに、と感じる局面でもこの書を見るようにしています。

昨年と違い、今年の相場は深追いしたり、ポジションを長くキープしていると、すっかりやられて損失になることが多い相場です。収益計画をしっかり持ってトレードしている方もおられると思いますが、毎日の利益は計画の半分でよいと考え、そのかわりその利益を毎日連続させることを考えたほうがいいと思います。私は自己のデイトレードでのポジションキープの滞空時間を昨年より短くして、少しスキャル気味のトレードを増やしています。日々の収益は減ったように思いますが、勝率は向上していると思います。方向感があまりでない相場では、リスクリワードより勝率重視のトレードが大事だと思います。

GLAFXによって、自分のトレードアイディアを人に伝えることを始めましたが、やってみて自分のトレードの根拠やシナリオ作成のプロセスを言語化する能力が、いかに自分に足りないかを痛感しました。やはり私はトレード自体に向いているようで、それを人に伝えるのは下手なのだと思います。いずれ人に伝えることをやめて、自己トレードだけに回帰しようと思いますが、現在私の配信を購読してくれている方が少なからずいらっしゃいます。そうした会員の方が応援してくれているかぎりは、四苦八苦しながらも配信を続けていこうと思います。

このブログも続けますが、今日のような簡単なものに形を変えていきます。相場の前提は、どんなに才能がある人が、どんなやり方をしても、相場が上がるか下がるのかはやってみなければ誰にもわからない。だからトレードに正解や完璧を求めてはいけない。ということです。トレードで唯一できることは、損失のコントロールだけです。こうした私にも言葉で説明できそうはシンプルなことに絞って、これからはブログを書きたいと思っています。