コナミホールディングス (9766)

同社はヒットタイトルの多面展開で成長続けるエンタメ企業です。

 「メタルギア」シリーズ、「実況パワフルプロ野球」、「遊戯王」シリーズ、サッカーゲームシリーズ、「麻雀格闘倶楽部」など、数々のヒット作を持っています。

これを主力のデジタルエンタテインメント事業で展開する4つのプラットフォームに多面展開することができる点はエンタテインメント事業を運営する企業にとって大きな強みとなっていると思います。

また将来的には、バーチャルリアリティ(VR)に対応したゲーム制作が本格化する等、ビジネスチャンスに恵まれていると思います。

 2016年3月期における連結業績は、売上高が14.6%増の2499億200万円、営業利益が61.2%増の246億7900万円、税引前利益は40.1%増の237億6800万円、純利益は6.0%増の105億1600万円となりました。配当は計画より2円増額が決定されました。

一方、2017年3月期業績予想は、売上高が16.0%減の2100万円、営業利益が1.3%増の250億円、税引前利益が1.0%増の240億円、純利益は42.6%増の150億円となる見通しで、配当は11.0円増配の34円とする方針です。

 まず、ぱちんこ等遊技機事業においては、ぱちんこ人口の減少や規制強化などを背景に厳しい環境が続いており、同社では再構築に取り組んでいます。

その中で固定資産の減損損失計上(84億4300万円)や繰延税金資産の取崩し(38億9500万円)を行った結果、最終利益の伸び率が小さくなりました。

 そして主力のデジタルエンタテインメント事業の売上高は前年同期比36.8%増の1326億8200万円と引き続き好調に推移しました。

モバイルゲームでは「実況パワフルプロ野球」が累計2200万ダウンロード突破し、家庭用ゲームでは「メタルギア」シリーズ最新作「MGS5」の出荷数が600万を超えるなど、ヒット作が貢献。

 17年3月期の予想については、このメタルギアの反動減が見込まれますが、一方ではぱちんこの減損が消え、遊戯王というロングヒットタイトルの業績貢献に期待したいところ。

 17年3月期には遊戯王関連で3つのリリースが計画されており、これが今期の業績に大きく貢献したメタルギアの反動減を補うことができれば、業績の上振れが期待できると思います。


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