こんばんは、小池麻千子です。
日経平均は続伸となり、為替もドル円で103円台となりました。
円高が和らいだといってもブレグジット前の106円からはほど遠く、
企業の想定為替レートからは、業績の下方修正が否めない水準です。
前回の投稿では、為替予約について少し触れました。
(「為替予約を戦略的に行い、為替リスクをできるだけ軽減している企業」
といった内容でした。>>こちらの記事です)
企業は様々な為替ヘッジをして為替リスクを軽くする努力をしています。
円建て輸出にすれば為替リスクにさらされることがなくなるのですが、
国際市場では世界の基軸通貨としてドルが君臨しているため、簡単には行きません。
ドルは、世界で最もよく使われているので取引コストが安く為替ヘッジ手段が多い通貨です。
原油の取引通貨であり、また、輸出入に係る物流コストや保険料など貿易に関わる料金が
基本的にドル建てとなっているのです。
また輸出先がアジア内であっても、出来上がった製品の向かう先が
米国やヨーロッパであることからドル建て取引が重宝されるということになります。
ですから基軸通貨のドルではなく、円で取引をするためには、輸出する製品がその相手国企業にとって「なくてはならないもの」である競争力が必要となってきます。
「円建てでもいいよ」と言ってくれる製品力が必要なのです。
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株価も好調な 東京エレクトロン(8035)。
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同社の主力製品である半導体製造装置及びFPD製造装置の輸出売上は、原則円建てで行われています。
円建て決済ができるということは、同社の製品が国際的に優れているからだと思います。
グローバル規模で競争力のある製品を持っているだけあって、
半導体製造装置は世界シェア3位、国内トップを誇ります。
半導体市場ではデータの大容量・高速処理化を背景に、
3DNANDの需要は底堅く推移すると見られ、設備需要が見込まれます。
3DNANDはビッグデータ時代を支えるメモリです。
例えばNAND型フラッシュメモリで世界2位の東芝も米サンディスクと共同で、
この分野の工場新設に4000億~5000億円を投じていますし、
メモリの大容量化が追い風となっています。
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「まだまだいけるんじゃない?」と強気になる雰囲気ですが、
シートベルトを締めながら頑張りましょう!
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