「君子豹変す」という言葉があります。
豹(ひょう)の皮のまだら模様のように非常にはっきりしているということから来ています。
転じて、現在では主張や態度が急にがらりと変わることを言います。
この豹変ぶりには、無節操という否定的な意味と、間違いと思えば即刻正すという肯定的な意味がありますが、トレーダーたるもの無節操と思われても、即刻修正していかなければ生きてはいけません。
そういう意味で、私は、この言葉を前向きに捉えています。
しかも、トレーダーであれば、舌の根も乾かぬうち見方を変えていかなければ生きてはいけません。
良く先輩トレーダーがああ言っていたと信じていても、先輩トレーダー当人は、そんなことにお構いなしで、5分後には考えを変えてくることもあります。
それを、信じていた後輩トレーダーは、先輩トレーダーを恨むかもしれません。
しかし、弱肉強食の世界である以上、生き残るためには、豹変するしかありません。
ただし、先輩として、後輩にせめて「俺は考えを変えるよ」という一言は必要だと思います。
私も、コメントする時には、そこに配慮しつつ、豹変するように心掛けています。
ただし、わかって頂きたいのは、私に頼るだけでなく、自分でも考えるということが必要だということです。
トレードで一番悔しい負け方とは、言われたままに持ったポジションでやられた時です。
やはり、自分自身はどう思うのかという芯の部分を持った上で、コメントを読むことが大事だと思います。
そうすれば、いち早く豹変し、難を逃れることができると思います。
そのためにも、いろいろな経験を積むことが大事です。
頭で考えるよりも、身を持って経験し痛さ感じれば、否応なしに覚えていくものです。
また、そうでなければ、厳しい相場の世界では生きていけません。