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サンプルレポート 日本株しっかりサポートナビ

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グローバルリンクアドバイザーズ株式会社

日本株しっかりサポートナビ vol.378

ラウンドワン(4680)

成長余地有り余る北米市場での展開加速に注目!

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※以下の市場平均予想とは、予想を出している証券会社の予想の平均です。リコメンド、ターゲットプライス(1年後目標株価)も平均値となりますので(本通信の評価ではありません)あくまでも参考までということでご覧いただければと思います。

▽ラウンドワン(4680)
市場平均予想(単位:百万円)
        売上  純利益  EPS PER  配当 利回り
15年3月(実績) 83,910 ‐4570‐48.0  ―  20.0 1.53%
16年3月(実績) 83,520  450  4.7  278.9 20.0 1.80%
17年3月(実績) 87,780 2,740 28.7  45.7 20.0 1.80%
18年3月(予想) 92,720 4,040 42.4  30.9 20.0 1.80%
19年3月(予想) 99,420 5,150 54.0  24.3 20.0 1.80%
20年3月(予想)112,000 8,400 88.2  14.9 20.0 1.80%
現株価1,311円で計算 タ-ゲットプライス 1,227円
リコメンド ADD(BUY-ADD-HOLD-REDUCE-SELLの5段階評価)
レーティング:買い3名、保有2名

□ラウンドワン(4680)
http://mailsrc.gladv.co.jp/tnr/data/20170913_2.jpg

●ポイント
複合アミューズメント施設を国内で唯一全国展開する国内大手企業。「遊びの百貨店」を標榜し、全国107店舗と北米15店舗で展開するROUND1では、ボウリングのほか、ゲームセンターやカラオケ、ビリヤードなど、子供からお年寄りまでが客層となり得る遊びの場を提供しています。

客足が回復せずに最終赤字が続いていた同社の業績も16/3期には黒字へ浮上。17/3期も引き続き増収増益での着地となりました。18/3期も好調な滑り出しとなっており、中長期的には北米での店舗数が国内と同程度となる見通しです。

北米では100店舗まで出店を続け、国内と同規模かそれ以上とする方針。個人消費の旺盛な米国は単価が高くなる傾向があること、一店舗当りの固定費が国内より安いことから、利益率は国内事業の2倍レベルです。事業拡大により会社全体としての採算性の向上と利益成長が期待できると思います。

財務面は順調に改善が続いており、自己資本比率51.0%で実質無借金。黒字転換後、業績は回復し、また成長段階に来ていると見ていいと思います。

・複合アミューズメント施設を国内で唯一全国展開
・大赤字のローラースケート場から複合施設へ脱皮
・集客への取組み活発で、既存店売上好調に推移
・18/3期:国内の堅調な推移と、北米での新規出店による増収を見込む
・米国100店舗計画:大型ショッピングモールに年10店舗出店を継続
・客単価高く固定費低い米国事業の拡大で利益拡大が期待できる
・株主還元に前向き、配当+優待の総還元利回りは4.6%と高水準
・財務内容:自己資本比率51.0%、実質無借金経営
・積極的投資も営業キャッシュフロー内で賄える健全な財務

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<目次>
(1)複合アミューズメント施設「ROUND1」を運営
(2)ラウンドワンの誕生:廃業寸前のローラースケート場から脱皮
(3)18/3期1Q:集客努力が奏功し、既存店売上は着実増、米国も順調に推移
(4)18/3期通期:堅調な国内をベースに、米国事業が成長を牽引
(5)現行比2倍の経常利益を狙う!消費意欲高い北米での展開を加速!
(6)総合評価:堅調な国内事業ベースに北米での事業成長による利益成長が見込まれる
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(1)複合アミューズメント施設「ROUND1」を運営

様々な娯楽を提供する屋内型複合レジャー施設「ROUND 1」を全国展開しています。「ROUND 1」には色々な遊びが一つの施設に集約されていて、ボウリングからカラオケ、ゲームセンター、スポッチャでのスポーツ、ビリヤード、釣りまでもが楽しめます。

ボウリング市場にしろ、ゲームセンター市場にしろ、家庭用ゲーム機の進化やインターネット、スマートフォンの普及を背景に、縮小傾向にあります。そのような業界ですが、大手ゲームメーカーやデベロッパーがアミューズメント施設の運営を試みた時期もありました。ところが、複合施設には莫大な建設コストから運営ノウハウが必要となるためどの事業者も失敗していったといいます。

そんな中、同社は高い知名度とノウハウを活かして競争に生き残ってきたのです。現在では、全国展開する複合アミューズメント施設の唯一の運営事業者であり、ボウリングでは国内市場の3分の1を握る事業者として市場で確固たるポジションを構築しています。

ボウリング場として有名ですが、同社全体の売上構成比で言うと、ボウリングは26.1%で、最も大きいのが46.2%を構成するゲームセンター(アミューズメント)です。そして14.0%を構成するのがスポッチャ。10.4%がカラオケとなっています(17/3期実績)。

~みんなが楽しめる施設~
同社は「遊びの百貨店」を標榜しており、ボウリングのほか、カラオケ、またバッティングからパターゴルフ、卓球など色々なスポーツが体験できる「Spo-cha(スポッチャ)」を運営しています。

「Spo-cha」は、「スポーツとチャレンジ」を組み合わせた和製英語。「スポーツが苦手な人でも楽しんでもらえる」工夫が詰め込まれています。「絶対にあたる巨大バット」や今期に導入された転びにくいローラースケート「イージーローラー」は家族や友達みんなで楽しめることが前提となっています。最近ではセグウェイなど珍しい遊具を導入し、新規顧客の取り込みを活発化させています。

(2)ラウンドワンの誕生:廃業寸前のローラースケート場から脱皮

同社を創業したのは二十歳の大学生だった社長の杉野公彦氏で、父親の経営するローラースケート場を引き継いだことがキッカケでした。
引き継いだローラースケート場は閑古鳥が鳴き、7000万円の赤字を抱える廃業寸前の状態だったと言います。

杉野氏は客が来ずに持て余していた暇を、事業計画に使いまくり、ローラースケート場を改造してボウリング場、ビリヤードなど屋内型遊具を取り入れることを思いついたのでした。

廃業寸前のローラースケート場が、複合アミューズメント施設に生まれ変わり、まさに現在のラウンドワンの形ができたというわけです。

杉野社長は暇な学生に目を付けて割引券を配り歩き、その結果客足は増えて売上はローラースケート場時代の2倍、4倍・・・と急角度で伸びていきました。事業は2号店、3号店開店と軌道に乗り、とうとう4号店目にはベンチャーキャピタルから20億円の出資を受け、これが上場への道筋となりました。

現在では国内107店舗、北米15店舗、合計122店舗を展開し、年間売上は870億円を超えるまでになっています。

2010年からは北米での出店を加速させており、現在においても、新たな市場開拓によって営業基盤が拡大しています。

ところで、成長への投資については、営業キャッシュフローの範囲で行うことを基本とし、財務基盤を現行水準で維持するとしています。営業キャッシュフローは純利益を大きく上回っており、さらに売上高に対しても80.5%と高水準であることから見て、資金繰りや、投資の面では心配はないかと思います。

(3)18/3期1Q:集客努力が奏功し、既存店売上は着実増、米国も順調に推移

国内では、店舗数が前年同期比で減少しましたが、既存店売上高が2.8%増となりました。

「大人1名に対して小学生1名無料キャンペーン」や「1,000円キャッシュバックイベント」の実施、最新ゲーム機種や最新アイテムの導入が奏功しました。また料金改定の効果もあって売上高は堅調に推移しました。米国売上高は、店舗数増のほか、既存店売上高が6.6%増となり、64.8%増の23億9000万円となりました。

利益面では、賃借料の減少、水道光熱費削減効果、為替差損の減少など効いて、大幅増益となりました。

【2018年3月期第1四半期の業績】
売上高  213億7900万円(前年同期比5.9%増)
営業利益 9億7500万円(同54.1%増)
経常利益 8億8100万円(同410.1%増)
純利益  3億5500万円(前年同期は1億円の赤字)
EPS 3.73円(同‐1.06円)
配当金 20.0円(同20.0円)
営業利益率 4.6%(同3.1%)
自己資本比率 50.1%(前期末50.0%)
自己資本 502億5700万円(前期末508億7200万円)

1、ボウリング:前年同期比3.2%増
前期は0.5%の微減で着地していましたが、今期に入り、「大人1名に対して小学生1名無料キャンペーン」や「一定条件クリアで1000円キャッシュバックイベント」に加え、料金変更が奏功し、増収となりました。

2、アミューズメント:6.6%増
人気機種のアップデートや、クレーンゲームに人気映画のキャラクター・グッズ等を積極的に導入したことが奏功。

3、カラオケ:0.4%増
全店のルームモニターを42インチから大型65インチに入れ替えを進めています。また、一定条件クリアでキャッシュバックを受けることができる「1,000円キャッシュバックイベント」を実施した結果、前年同期比で0.4%の微増収となりました。

4、スポッチャ:10.4%増
立ち乗りの電動スクーター「バランススクーター」等の話題性のあるアイテムや、転倒しづらいローラースケート「イージーロール」、「エアポリン」等新しいアイテムを積極的に導入。

(4)18/3期通期:堅調な国内をベースに、米国事業が成長を牽引

【2018年3月期通期業績予想】
売上高  922億円(前期比5.0%増)
営業利益 71億7000万円(同7.3%増)
経常利益 67億円(同14.4%増)
純利益 36億円(同31.6%増)
EPS   37.79円(同28.71円)
営業利益率 7.8%(同7.6%)
年間配当金 20.0円(同20.0円)

売上高は米国の新規出店(9店舗)を中心とした増収計画となっています。

同社では、ゴールデンボンバーを使った広告から、ボウリング教室の開催、ゲーム新機種導入、カラオケモニターを65インチに入れ替え、スポッチャではバランススクーターやイージーローラースケートの導入など、集客に向けた取り組みが目白押しです。

●こうした取り組みが奏功しており、18/3期の国内既存店売上は全ての事業が前年比プラスになる見通しです。
       2017/3期  2018/3期計画
ボウリング  0.7%減 → 1.9%増
アミューズメント 5.5%増 → 0.5%増
カラオケ  0.6%増 → 0.7%増
スポッチャ 2.5%減 → 0.8%増

既存店売上高は前期比1.0%の増収を想定しています。これは、ボウリング、カラオケ、スポッチャで4-9%の値上げを実施することで客単価が2-3%上がるためです。
<なお、売上高の46.2%を占めるアミューズメント(ゲームセンター)は料金改定を行いません。>

【18/3期 地域別の計画(億円)】
    売上高(17/3比) 営業益(17/3比)
国内 808.0(+0.3%)  64.0(+3.6%)
米国 114.0(+57.2%)  7.7(+57.1%)
合計 922.0(+5.0%)  71.7(+7.3%)
1米ドル=110円で計算

【17/6月末の店舗数と18/3期の計画】
国内: 107店舗→108店舗 (純増+1)
米国:  15店舗→ 24店舗 (+9)
合計: 112店舗→132店舗 (+10)

また利益面では、国内では既存店増収効果に加え、前期に実施した退店の費用が減るため、営業利益段階で増益の見通しとなっています。営業外費用も減少する見込みであることから、経常利益の伸び幅がより大きくなる見通しです。また、米国では店舗数の増加によって増収増益となる見通しです。

(5)現行比2倍の経常利益を狙う!消費意欲高い北米での展開を加速!

同社はこれまで国内出店を積極的に進めてきましたが、今はもうすでに北米での出店を加速させています。北米での展開は、2010年の初出店以来、大型ショッピングモールを中心に15店舗を出店しており、売上は堅調に推移しています。

同社は今後数年間、北米店舗数を増やして行き、100店舗強程度の店舗数を維持していく戦略を継続する方針です。

【米国店舗の推移(店舗以外の単位は「億円」)】
    2011 2013 2015 2016 2017 2018計画
店舗数  1  2   5  9   15 24
売上高  3 7 19  51   72 114
営業益  0 0 0  2  4 7
純利益  0 0 0  2 ‐1.1  1.3

17/3期にはテキサス州やカリフォルニア州など北米に6店舗を出店。18/3期には9店舗を出店する計画となっており、期末には24店舗まで拡大する計画です。

中期的な計画では2025年までに最大100店舗とするとの目標が掲げられており、国内と同規模、あるいは国内を超える規模とすることが計画されています。

同社が北米での出店を加速させる理由ですが、所得が高く、人口構成に占める若者比率が高いこと、車所有率が高く、出店に適した大型ショッピングモールが多数存在することなどがあります。

日本ボウリング市場は、2017年現在600億‐700億円と推測されます。一方米国のボウリング市場は70億ドルに及び、ザックリ日本の10倍規模となります。参加人口も日本が1220万人に対して7100万人とスケールが大きい市場です。

景気が改善していく中では、一層個人消費の拡大が期待できるかと思います。

具体的には、米国のショッピングモール約900ヵ所のうち、各エリアで上位に位置する300ヵ所を対象にした店舗開拓を進めていく計画です。

家族連れや若者層が多く訪れるショッピングモールでの出店コストは約6億円。これは日本と同程度なのですが、利益率が国内の2倍のレベルであることから、軌道に乗れば企業全体として採算性が改善していくことになります。いずれ北米の利益は国内に匹敵するようになると睨んでおり、現行比で2倍の経常利益達成を狙っています。

経済の安定成長が継続していて、開拓の余地が大きい米国出店は、中長期的成長ドライバーとして同社の営業基盤を拡大することになるというわけです!

2018/3期1Qの国内売上比率は、88.8%(前期91.7%)、米国売上比率は11.2%(前期8.3%)となっており、北米売上比率の上昇が顕著です。これは今後10年で急速な展開となりそうです!

(6)総合評価:
堅調な国内事業ベースに北米での事業成長による利益成長が見込まれる
総合評価:☆☆☆☆

足元の業績は好調。国内では新規出店よりも不採算店舗の整理や集客に注力しており、この国内事業の堅調な推移ベースに、北米での新規開拓を進めており、中長期的な成長基盤の構築がしっかり行われています。

一人当たり消費量の多い米国での事業は好採算なので、米国事業拡大が業績を急成長させるポイントとなってくると思います。

財務内容は良好で、自己資本比率は51.0%で有利子負債は158億9000万円(前期末164億4000万円)、これは現金等170億7300万円でカバーしており実質無借金経営です。17/3期の実績ROEは5.4%、18/3期の予想ROE(四季報)は7.1%となっています。16/3期実績ROEが0.6%だったことからみると、大きく改善が進んでいます。

同社の財務面はここ数年間継続して改善が続いており、自己資本比率で見てみると、2011年3月期の31.3%から50.1%まで上昇してきています。キャッシュフローも良好で、長短共に支払い能力には問題ありません。現預金を除いた実質的な有利子負債もゼロとなっており、健全な状態が続いています。

また、同社は、安定した配当を継続しており、18/3期も20円を予定しています。
株主優待は500円割引券を100株以上で4枚、500株以上で8枚、100株以上保有しているとクラブカード引換券2枚、「健康ボウリング教室・ボウリングレッスン」優待券1枚をもらえるという内容(3月、9月の2回)。9月の権利付き最終日26日となります。年間優待利回りは3.1%(算出株価1,313円)、そして総還元利回りは4.6%と高水準です。

参考:業績概要
【売上高内訳】
(百万円)  17/3期(前年比) 18/3期1Q(前年比)
――――――――――――――――――――――
国内売上高 80,507 (+2.7%) 18,985 (+0.8%)
—————————————————————–
ボウリング 21,669 (‐1.9%) 5,127 (+0.6%)
アミューズ  35,904 (+7.5%)  8,481 (‐0.2%)
カラオケ    7,735 (‐0.3%) 1,720 (‐6.5%)
スポッチャ 12,275 (+0.6%)  2,951 (+10.4%)
その他    2,923 (+0.0%) 704 (‐3.3%)
――――――――――――――――――――――
米国売上高 7,250 (+40.5%) 2,390 (+64.8%)
—————————————————————–
ボウリング 1,220 (+27.1%) 390 (+50.0%)
アミューズ  4,620 (+45.3%) 1,540 (+69.2%)
カラオケ他 1,390 (+26.4%)  440 (+63.0%)
—————————————————————–
米国経常益 440 (+83.3%)    120(前年同期は‐10)

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2017年9月17日(日)
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