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グローバルリンクアドバイザーズ株式会社
日本株しっかりサポートナビ サンプル号
今週の相場見通し
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<目次>
(1)グローバル相場見通し:ダウ、S&P500反落もナスダックは最高値更新で終える
(2)世界の巨大資本が続々と米国にお金を投じようとしている
(3)日本株:トランプ会見後に円高進み、日本市場は小幅調整
(4)今週の戦略
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(1)グローバル相場見通し:ダウ、S&P500反落もナスダックは最高値更新で終える
【週間騰落率】
ドル(対主要通貨加重平均) -2.13% (101.18)
株 (S&P500指数) -0.11% (2,274.61)
商品 (CRB総合指数) +1.04% (194.54)
金(ニューヨーク先物) +1.94% ($1,196.20)
原油(WTI) -3.00% ($52.37)
債券(米10年債利回り) -2bpts (2.40%)
□横ばいで調整を続けるダウと最高値更新中のナスダック
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トランプ次期大統領会見に注目の集まった今年第2週目の米国株は、まちまちの結果となりました。各週間騰落率は、ダウ▼0.41%安、S&P500▼0.11%安と小幅に反落した一方、ナスダックは+0.96%高と2週続伸しました。トランプ銘柄(オールドエコノミー銘柄)で構成されるダウ、S&P500指数が微調整に入る一方、出遅れ巻き返し中のナスダックは好調です。先々週末からの6営業日中、5回の取引で過去最高値を更新しました。唯一下落した12日(木)も、前半に大きく下げたものの引けにかけて巻き上げ返し、長い下髭をつけて終わり、翌日に再び最高値更新と強い動きです。先高感をしっかり持っている投資家は、下げたら買いということでしょう。
他の指標では、10年債利回りはそれほど下がっていないものの、ドル指数が週間▼2.13%安と大きく下落しました。これによって日本市場は円高が痛手となり、一般に米国株の体温を測る際にみられるダウの下げと相まって、調整モードを色濃く感じます。しかし、ナスダックを見ればそのような感触はなく、また香港市場も出遅れが目立っていましたが、連日小幅に上げて50日線を上に捉えてきており、ナスダック市場の空気と近いものがあります。
商品相場では、ドルの下落基調を反映して金価格が3週続伸です。ドルインデックスは直近4週中3週下落です。ただ金価格は、その前にドルが猛烈に上昇していた頃に7週続落しており、下げ方も強烈でした。下げは強く、上げは弱くというリズムであることから、全体の長期的な基調(ドル高、金利高、株高、ゴールド安)に変化はないものと思います。3歩上げて1歩下げるくらいのリズムと考えます。
原油価格は大きく反落しました。一時は50ドル台まで下げたのでしたが、サウジアラビアが予想よりも大きな減産を示すと週後半に反発して終えています。
(2)世界の巨大資本が続々と米国にお金を投じようとしている
□年初にブレークアウト体制に入ってきたFANG
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ナスダック構成上位銘柄の中では、フェイスブック(FB)、ネットフリックス(NFLX)、アマゾン(AMZN)が強い動きを見せ、上抜けの態勢に入ってきています。なお、同市場の上位100銘柄構成の指数であるナスダック100指数(QQQ)に連動を目指すETFは東証にも(NEXT FUNDS)NASDAQ-100(R)連動型上場投信(1545)が上場しています。
先週発表された経済指標でも、中小企業や投資家・消費者の景況感指数が10年、あるいは12年来の最高水準を示しております。メディアでは相変わらずトランプ氏に対する懸念、政策不安などを伝える後ろ向きな報道が多いのですが、投資家としてはあまりそうした内容を真に受けないようにしたいところです。実際人々の景況感や期待は非常に良く、活気があり、市場ではこの事の方が重大です。
トランプ氏は重要といわれる「最初の百日」すら開始していませんが、大統領に就く前に孫正義氏が5兆円を超える投資と5万人規模の雇用を約束し、フォードがメキシコ工場を撤回して米国での生産増強を約束、アリババの馬会長は米国で百万人の雇用創造を、そして対立していたアマゾンのジェフ・ベゾスCEOまでもが現在18万人の従業員を18年半ばまでに28万人へと激増させると発表しました。世界の巨大資本が続々と米国にお金を投じようとしています。
これらはすべて1円の国家予算も政策も使わず、派手な演出と存在感だけで手に入れたもので、しかも就任前にこれだけ世界の民間企業を動かしたのです。このような例は過去見たことがなく、大企業の経営会議では米国への投資判断を引き上げなければならないような風潮になってきています。人や企業を動かすことが力(パワー)であり、オバマ大統領には全く無かった資質です。大資本から降り注ぐ投資の嵐の中で、中小企業の経営者や投資家も活気と期待感にあふれるのも自然であります。トランプ氏の言動や品性の無さについての指摘はメディアに任せ、投資家は実際のマネーの動きと相場心理を見ていく必要あります。
(3)日本株:トランプ会見後に円高進み、日本市場は小幅調整
□日経平均
http://mailsrc.gladv.co.jp/trade/2017-0113-1.png
□騰落レシオと信用評価損益率
http://mailsrc.gladv.co.jp/trade/2017-0113-2.png
相場判定(長期):上昇トレンド継続中(2016/12/09~)
相場判定(短期):上昇トレンド継続中(2016/11/10~)
注目セクター : 特になし
先週の日本市場は円高を嫌気して反落となりました。日経平均は週間▼167円安と、先々週の上げ幅の約半分ほど下げ、終値は19,287円でした。日米とも出来高レベルは落ちており、先週は日本が3連休でしたが、今週月曜は米国が祝日となることから、週末に向けて商いは細っていきました。
週間の下落幅、商い量とも大したものでなく、売り込まれた感はありません。チャートも50日線を大きく上に超えており、一方的な上げを防ぐための調整期間と位置付けています。相場判断にも変更ありません。ただ先週大きく下げた火曜と木曜にそれぞれ商い量を増加させた点には少し注意も要します。
業種別には、トランプ次期大統領の批判を受けた医薬業が下げるなどしましたが、ディフェンシブセクターがやや優勢で、特に強いところは見当たりません。相場のリーダー役不在で、全業種が少し休んでいるような状況です。ただ一時113円台まで進んだ円高のわりに、下げは限定的で、すぐにでも高値をとれる位置で足を休ませている様子に見えます。
相場は上げ続けることなどありませんので、このような調整期にどのような推移(出来高の勢い、下げ幅、下髭や上髭など)となっているかを見ておくことで、上昇トレンドの強さを推し量ることができます。ごく軽度で静かな調整期であれば、3歩上げて1歩さがるパターン、もう少し下押しするなら2歩上げて1歩下げるリズム、勢いよく下げが続くようなら1歩上げて2歩以上下がる下落トレンドです。
ここまで今年一番大きく上げた日は大発会で、同時に出来高も最高でした。最も下げた日は最も円高となった12日(木)でしたが、出来高は平均的なものでした。その日つけた113円台後半のドル円レートはオーバーシュートだったように見え、為替も株も下髭をつけております。ここが底値となって今週から上昇トレンドコースに戻る可能性も十分あるとみています。
(4)今週の戦略
週末のダウは5ドル安、シカゴ日経先物は大阪終値比+35円となる19,285円で引けましたが、為替水準は大引け時点よりやや円高です。今週についても先高観を持って下げは限定的という見方で臨みます。一つ銘柄交換をしてみます。悪材料の出た住友金属鉱山を小幅ロスカットすると同時に、ナスダックの好調さからLINEを買ってみたいと思います。
■東証一部 3938 LINE 【買い】
1/13日終値 4,140円 前週末比-10円
http://mailsrc.gladv.co.jp/trade/2017-0113-6.png
前回10月末の決算直後に急落し、大幅調整してきました。今回は1/25日の決算発表予定を、低い株価位置で迎えることになります。発射台が低い分、ポジティブサプライズとなれば前回と逆パターンになる可能性あり、またそれを期待して決算前に買い進まれる可能性もあるかもしれません。前回の決算は個人的には評価しているのですが、一般的な見方では数字不十分として売り叩かれました。同社決算は、一回一回の振れ幅の大きいものであると考え、次はポジティブサプライズを期待します。
18名のアナリスト予想平均によりますと、10-12月期の売上は394.6億円、純利益は37.2億円といずれも7-9月期よりも大きく伸びる見込みです。レーティング評価は、強気買い 2名、買い 7名、保有 7名、売り 1名、強気売り 1名で、目標価格は10月以降下方修正が相次いでいるものの、平均4,800円です。LINE広告がどれほど伸びているかに注目しています。
ナスダックの主力株とも連動性が高いと思われ、11月以降の同社株低迷もそれに乗った面もあると思います。現在アマゾン、ネットフリックス、アルファベットなどが一斉に50日線を超えて直近高値を捉えようとしており、フェイスブックも大きく反発してきています。そうした思惑もあって、今の安値なら再度買い入ってみたいと思います。
【買い値】 1月16日(月)始値で
【ロスカット】 3,800円
■東証一部 8411 みずほフィナンシャルグループ 【買い】
12/30日終値 214.4円 前週末比+4.6円
http://mailsrc.gladv.co.jp/trade/2017-0113-3.png
⇒ 新規買い成立 213.6円、1/10日
予定通り週初に買い入りました。その後は小幅に一進一退という様子で大きな動きには至っていません。まもなく50日線が下から圧力をかけてきそうな位置であり、今週、もしくは来週に伸びあがってくれることを期待して待ちます。
【ロスカット】 197円
■東証一部 5713 住友金属鉱山 【買い】
1/13日終値 1,496円 前週末比-58.5円
http://mailsrc.gladv.co.jp/trade/2017-0113-4.png
⇒ 買い継続中(買い値 1510円、12月20日)
13日(金)に73円安と急落してしまいました。インドネシアがそれまで禁止としていたニッケルの輸出を許可したことでニッケル価格が急落し、さらにJPモルガン証券がチリのシエラゴルダ銅鉱山(フル生産開始が遅れていた)の追加減損リスクを指摘したことも響いた模様です。出来高も普段の3倍近くに増え、機関投資家から売り込まれた模様です。ただ1443.5円の安値からは、かなり切り返して終えました。
綺麗なチャートで順調に推移していたところ、急遽チャートが崩れ、50日線を割り込みました。まだ買値からは大きく下がっていない為、今のうちに素早く見切りをつけたいと思います。高値回復には時間がかかりそう、との判断です。
【ロスカット】 1/16日(月)始値でロスカット
■【 短期トレンドフォロー ETF売買プログラム 】
東証 1321 日経225 ETF 【買い】
1/13日終値 19,790円 前週末比-160円
⇒ 買い継続中(買値 17,920円、11月14日)
*次に短期相場判断を下落転換とする際まで保有を継続します。
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