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サンプルレポート 中国株通信

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グローバルリンクアドバイザーズ株式会社

中国株通信 vol.5798

テンセント(00700):引き続き長期的な成長が期待できる

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▽テンセント(00700)
市場平均予想(単位:百万人民元、ただしEPS、配当は元)
売上 純利益 EPS PER 配当 利回り
15年12月(実績) 102,863 28,806 3.06 41.8 0.47 0.31%
16年12月(実績) 151,938 41,618 4.33 39.2 0.52 0.32%
17年12月(予想) 230,420 61,428 6.47 42.9 0.65 0.24%
18年12月(予想) 305,909 78,734 8.43 32.9 0.83 0.30%
19年12月(予想) 382,759 98,612 10.16 27.3 1.07 0.39%
現株価 325.80HKドル、 タ-ゲットプライス 367.00HKドル
リコメンド ADD(BUY-ADD-HOLD-REDUCE-SELLの5段階評価)

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<目次>
1) 4月配信から早くも時価総額は12兆円も増加
2) 第2四半期決算、好決算も本業の利益率低下
3) 成長の加速感は中期的なピークに
4) 財務グラフ一覧と株価チャート
5) 総合評価
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1) 4月配信から早くも時価総額は12兆円も増加

■ テンセントの上場来月足チャート
http://mailsrc.gladv.co.jp/china/2017-0820-3.png

中国を代表するネット企業、テンセントとアリババが前週に好決算を発表し、揃って時価総額40兆円を突破しました。テンセントの時価総額は日本円で43兆円となり、4か月前に配信したところから短期間に13兆円も増加しました。1年前に配信した際は初めてトヨタを抜いて24兆円となったところでしたが、すでにトヨタの2倍です。

40兆円と言えば、「FAAMG」と呼ばれる世界5大銘柄(フェイスブック、アップル、アマゾン、マイクロソフト、グーグル=アルファベット)に迫る規模であり、これらに中国の二強を加えて世界の「ビッグ7」と呼んでも良いかもしれません。

■ 世界ビッグ7の時価総額、売上、純利益の比較(日本円表示、兆円)
http://mailsrc.gladv.co.jp/china/2017-0820-1.png

10年前、世界のトップ10と言えば、50兆円超のエクソンモービルを筆頭にBP、シェルなど石油メジャーが多く含まれ、さらに国際コングロマリットのGE、そしてチャイナモバイル、AT&T、英ボーダフォンなどの通信各社、ウォルマートなどが入っていました。FAAMGでは唯一マイクロソフトがトップ10に入っていたくらいです。

この10年で時代は大きく変わり、スマートフォンの登場によってIT・ネット企業ばかりで上位を独占し、上の各社は外れてきています。この変貌を10年前正確に予想できた人は少なかったと思います。

毎月千万個以上のiPhoneを売るアップルが瞬く間に最大企業となりました。石油企業は大きく価値を落としました。やがてガソリン車が販売禁止となり、ガソリンスタンドもいずれ消えて行く運命にありそうです(原油の65%は輸送燃料需要)。リアル店舗の数で圧倒していたウォルマートや百貨店は、ネット通販のアマゾンやアリババ、JD.comらの快進撃で価値を減らし続けています。

そして時代はIoT、クラウド、AIへと、半導体の進化によってさらにIT・ネット企業の作る価値が増して行こうとしています。スマホの登場によってすでに多くの人はネットに頼っていますが、今後はより一層、日常生活に密接に関わってくるでしょう。テンセントは「微信(WeChat)」によって10億人近い人と繋がっており、ゲーム、映像、ニュース、SSNのほか、決済においてもこれらの人の日常と関わりを強めています。

これから本格化する新時代に乗るとすれば、テンセントの現価値もまだ通過点であり、今後「FAAMG」と共に100兆円を目指すネット企業となって行くでしょう。

2) 第2四半期決算、好決算も本業の利益率低下

■ 2017年4-6月期 四半期決算(単位=100万人民元)
オンラインゲーム 23,861 +39%増
SNS 12,943 +51%増
メディア広告 4,077 +48%増
ソーシャル広告 6,071 +61%増
その他 9,654 +178%増
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売上高 56,606 +58.6%増
粗利益 28,306 +38.4%増
営業利益 16,476 +28.8%増
純利益 18,231 +57.4%増
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粗利益率 50.0%(前年同期 57.3%)
営業利益率 29.1%(前年同期 29.1%)
純利益率 32.2%(前年同期 32.2%)

直近四半期もあらゆる分野で非常に強い伸びを示しました。なお、上は4-6月期のみですが、上半期(中間決算)として見ると、売上+56.8%増の106,158百万元、純利益+64.2%増の32,707百万元、粗利益率はほぼ同水準でした。

オンラインゲーム部門が売上全体の42%と少し小さくなってきました。他の部門が大きく育ってきているからです。中でもPCゲームの伸びは止まっており、当四半期で初めてモバイルゲームがオンラインゲーム全体の過半を占めるようになりました。モバイルゲームは+50%超で成長しています。

ネット映像や音楽などのコンテンツ収入を得るSNS部門の売上は依然として強い伸びを示しています。SNSとオンラインゲームを合わせた「Value added services(付加価値サービス)」という括りの事業 粗利益は全体の79%を占め、粗利益率は減少したものの60.6%です。

広告事業は、PC向けコンテンツから派生するメディア広告が売上全体の7%、そして微信を中心とするスマホからのソーシャル広告は11%を占め、いずれも大きく伸びています。広告事業の粗利益率も減少し、37.8%でした。

「その他事業」が大きく伸びています。詳しい内訳が不明ですが、伸びているのは決済事業とクラウド事業で、全体で前年同期比+177.5%増となり、売上全体の17%も占めてきています。粗利益率は先行投資の嵩む事業も含まれるため、22.4%と高くありませんが、徐々に儲かるようになってきています。

非常に強い好決算との評価が多いのですが、当社ではそれほど強かったと見ておりません。純利益の+57%増が非常に強い印象を与えますが、本業部分のみに調整した営業利益は+29%増であり、粗利益率が大きく減っています。労務費、人件費、コンテンツ費用、プロモーション費用などが増え、営業利益率が低下しています。

純利益が大きくなったのは、本業以外の事業売却益、資産の評価益、補助金、そして昨年大きかった投資先資産の減損費用が減ったことなどによります。こうした本業以外の上積みがなければ、営業利益の通り、29%の増益だったことになります。ただ売上は非常に強く伸びています。

3) 成長の加速感は中期的なピークに

前回配信では「さらなる価値増大の可能性」と題して、ゲーム以外の収益拡大に注目しました。実際、直近の決算を見ると、大きく伸びているはずのゲーム収入の割合はむしろ低下し、広告、決済、クラウドが急成長しています。近いうちに決済とクラウドは「その他部門」でなく、単独部門として新たな柱となるでしょう。

長期的な成長期待は大で、今稼いでいる利益額も非常に大きく伸びているのですが、それでもようやく純利益1兆円を超える時点の同社にすれば、40兆円を超える時価総額はあまりにも過大です。アップルは随分と前から僅か3か月間でそれくらい稼いでいました。

テンセントの価値が今の純利益額に見合ってないとすれば、価値の源泉は将来の成長期待という曖昧なものとなります。アナリストは今回の大幅増益決算を見て揃って目標株価を上方修正し、中には400HKドルを超える評価もあります。

ただPER等で測れない株価は個々のアナリストの主観に基づき、320~420HKドルまで様々です。

■ テンセントの年間株価騰落率推移表
http://mailsrc.gladv.co.jp/china/2017-0820-2.png

客観的に同社の株価を見れば、長期上昇トレンドの中でも、上昇期と停滞期が繰り返されています。まだ時価総額数兆円だった2009年に238%上昇することもできましたが、その後2年間は停滞しました。10兆円超えとなった13年に99%上昇すると、翌年は14%高に留まりました。今年春に30兆円を超えた株価はすでに年初来72%の上昇と、規模からすればかなりの率となっています。

■ テンセントの直近8四半期平均成長率~売上・利益・株価
http://mailsrc.gladv.co.jp/china/2017-0820-4.png

上は、それぞれの四半期時点で、直前の8四半期分の平均成長率(CAGR、年率換算)を売上、純利益、株価でそれぞれ表したものです。四半期ごとに10%ずつ成長すれば、年間46%成長(1.1倍の4乗)となります。

規模が大きくなってから成長ペースが逓減し、ここ数年は四半期ごとに+7%前後の業績成長となってきたのですが、事業投資の成果が昨年後半より出始め、直近で12%程度の急成長率となってきております。株価もそれに応じて成長加速期に入っています。もう数四半期ハイペースが続くと思いますが、永続的にこのペースを続けることは難しく、一旦逓減していくことになると思います。

成長が鈍るとすれば、次の新時代を見据えて再び多額の費用を掛けて事業投資を行う時で、利益が今ほど大きく伸びず、株価もどこかで再び停滞期に入るでしょう。これは中期的な見方であり、長期のシナリオ(あくまで強気)ではありません。

4) 財務グラフ一覧と株価チャート

■ テンセントの財務グラフ一覧と週足チャート
http://mailsrc.gladv.co.jp/china/0700_2.png

財務グラフについては前回より変わっておりません。先行してバランスシートが大きくなって事業投資を拡大し、一歩遅れて昨年からその実りが業績へ表れだしているところです。

直近一年間の株価は、アリババ(BABA)、JD.com(JD)、シーナ(SINA)などと同じペースで伸びあがってきました。ただこれらの中でテンセントとアリババは、またFAAMG銘柄と比べても、様々な株価倍率(PER、PBR、PCF、EBITDA倍率、P/SALES)で割高となっています。

以前からテンセントのPERは30倍台半ばでプレミアム株価がついていましたが、現在43倍となり、特に高くなっています。

5) 総合評価:☆☆☆☆
引き続き長期的な成長が期待できる

テンセントとアリババの決算は先週注目を集め、いずれも市場予想を大きく上回る利益で着地し、株価も上昇しました。アリババは一時不振もあったのですが、テンセントの成長は留まるところを知らないかのようです。

決算ではゲーム以外の実りも明確に見えてきました。ゲーム、広告と続き、さらにクラウドと決済の次は、AIを使った事業を目指します。グーグルやフェイスブックが中国で規制されているなか、テンセントは中国のネットサービスで独占的な地位を固めています。テンセントの方も欧米に出て行くつもりはなく、中国での事業拡大に専念する様子です。

中国当局としても多数のネット企業が乱立するよりも、アリババとテンセントの2社でネットの規制・統制を固めて行く方が良いでしょう。

テンセントの成長が時価40兆円で終わると見ていませんが、当面予想される高い成長からすれば、その殆どを織り込んだ株価になったのではないかと思います。次回はその次の何か(AIの事業化など)が見えた時、再び成長期に入ると見ています。

直近決算は最終利益が大幅増だったものの、本業部分は経費増に押されてそれほど大きく成長した訳でありません。8月時点で年初来7割高となり、少なくとも今年においてはもう十分なパフォーマンスを達成済と思います。

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今回の配信は以上です。

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2017年8月23日(水)
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