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サンプルレポート 日本株しっかりサポートナビ

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グローバルリンクアドバイザーズ株式会社

日本株しっかりサポートナビ vol.263

リクルートホールディングス(6098):
主力3事業全て増収、海外も高成長

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※以下の市場平均予想とは、予想を出している証券会社の予想の平均です。リコメンド、ターゲットプライス(1年後目標株価)も平均値となりますので(本通信の評価ではありません)あくまでも参考までということでご覧いただければと思います。

▽リクルートホールディングス(6098)
市場平均予想(単位:百万円)
         売上  純利益  EPS PER 配当  利回り
15年3月(実績)1,300,000 69,700 127.8 39.4 47.0 0.93%
16年3月(実績)1,589,000 64,540 114.3 44.1 50.0 0.99%
17年3月(予想)1,851,000 76,460 136.7 36.9 54.6 1.08%
18年3月(予想)2,135,000 78,930 140.6 35.8 57.1 1.13%
19年3月(予想)2,281,000 99,710 177.7 28.4 66.0 1.31%
現株価5,040円で計算 タ-ゲットプライス5,250円
リコメンド ADD(BUY-ADD-HOLD-REDUCE-SELLの5段階評価)
レーティング:強気買い3名、買い10名、保有2名

□リクルートホールディングス(6098)の株価推移
http://mailsrc.gladv.co.jp/tnr/data/20170129_00.jpg

●ポイント
「消費者と企業のマッチング」を成長のビジネスモデルとして、就職をはじめ結婚、旅行、不動産、美容など様々な領域にサービス展開しています。創業者の江副氏から引き継がれる「モーレツ営業」で実績を積んだ紙媒体の情報誌は、近年IT化の流れに乗りスマホアプリなどで展開されるようになっており、紙、オンライン、実店舗と、情報の媒体をミックスさせた事業展開も期待できるところです。また、同社がこれまで得た膨大なデータが今後のネットマーケティングに活かされる競争力となっています。紙媒体で成長してきたイメージが強いですが、もうインターネット事業会社としての顔となっており、事業規模は国内有数クラスです。

足元の業績も、国内外で好調に推移しており、安定した成長が見込まれます。

・「消費者と企業のマッチング」で成長
・「起業家精神」「圧倒的な当事者意識」で成長遂げる
・販促サイト・人材サイト、人材派遣の主力3事業が想定超え
・飲食、美容はネット予約件数が拡大
・海外Indeed高成長が継続
・18年をメドに海外営業収益比率50%目指す
・自己資本比率53.4%、実質無借金経営

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<目次> 
(1)消費者と企業のマッチングプラットフォーム
(2)創業:「マッチングビジネス」1960年代に始まる
(3)起業家精神、当事者意識が生み出した成功事業
(4)紙からネット:事業環境の変化
(5)主力3事業全て増収、海外も高成長
(6)総合評価: 好調な業績、見通しも明るく通期は上振れを期待
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(1)消費者と企業のマッチングプラットフォーム

同社は1960年の創業以来、「消費者と企業のマッチング」を成長のビジネスモデルとして成長を遂げてきました。

「就職」から始まった事業領域は、進学、住宅、旅行、自動車、ブライダル、美容、グルメ、介護など様々な領域に広がっています。

現在、販促メディア(16/3期売上構成比22%)、人材メディア(22%)、人材派遣(55%)、その他(0%)の4つのセグメントにおいて事業展開しています。販促メディアでは「SUUMO(住宅)」「ゼクシィ(結婚)」「じゃらん(旅行)」「カーセンサー(自動車)」「ホットペッパー(飲食、美容)」など情報誌を手掛け、人材メディアでは「リクナビ」「リクナビNEXT」、人材派遣では「リクルートスタッフィング」を主なサービスとしています。

(2)創業:「マッチングビジネス」1960年代に始まる

同社の源泉は創業者の江副浩正氏(2013年没)が東京大学在学中に担当した「東京大学新聞社」の広告営業にあります。当時「東京大学新聞社」は、前身の東大新聞会で作られた100万円もの赤字を抱えていました。
広告担当となった江副氏は直接企業の会社説明会に行って、東大ブランドを活かした営業を掛けにかけまくったのです。丸紅や伊藤忠商事など大企業の出稿依頼が相次ぎ、東京大学新聞社を黒字化に導きました。

江副氏はこの経験を活かして1960年3月卒業と同時に、広告会社「大学新聞広告社」を設立。これがリクルートの前身です。

岩戸景気という経済成長の追い風もあって企業からの求人広告の出稿依頼が殺到するも大学新聞だけでは載せる場所がないという状況となりました。そこで発行に至った(1962年)のが、企業による情報提供だけで成り立たせた雑誌「企業への招待」でした。求人広告や会社紹介だけの斬新な雑誌で、現在の「リクナビ」のルーツであり、「ゼクシィ」や「ホットペッパー」など同社の情報誌はこのスタイルを原型としています。

斬新さは形だけではありません。終身雇用が当たり前で、転職は問題を起こした場合などに限られるとされていた1970年代、同社は「就職情報」という転職情報誌を発行しました。潜在的に存在していた中途採用需要を掘り起こし新たな市場作り出したのでした。(「就職情報」は現在の「B-ing」や「リクナビNEXT」の基原となっています)

同社によって就職に対する選択肢が増え、学生を始め消費者はサービスを比べて選ぶ時代が切り拓かれたのでした。「ゼクシィ」を取ってみても、それまで式場やホテルに直接出向かなければ何もわからなかったところへ斬り込みました。結果的にそれまで業界でNGとされていた料金プランなどの情報が開示され消費者が比べて選ぶことが容易になりました。ホテルや式場に主導権があるというブライダル業界の常識を覆したのでした。初めは知名度の低いゲストハウスから、やがては超有名ホテルまで、「ゼクシィ」に載せることがスタンダードである、ともいえる市場を創り出したのです。ちなみにゼクシィは首都圏版で4キロにもなる厚い雑誌に成長しました。

こうして学生と企業、カップルと結婚式場、というように情報を欲しい人と情報を発信したい人を繋ぐのが同社の役割で、いわば、「マッチングのプラットフォーム」として存在しているのです。

このビジネスモデルは様々な領域に拡大していく事ができます。住宅を求めている人と不動産会社を繋ぐ「SUUMO」、旅行に行きたい人と旅行会社を繋ぐ「じゃらん」、レストランと食事したい人を繋ぐ「ホットペッパー」というように。

こうしたサービスは現在、パソコンやモバイルコンテンツとしても展開しています。

(3)起業家精神、当事者意識が生み出した成功事業

リクルートといえば、「営業力」「モーレツ営業」でよく知られます。サラリーマンというよりも起業家気質で若い人材を好んで採用してきた同社の営業力はモーレツで名高い。担当エリアで一日100件以上の飛び込み営業、固定電話を手に固定してのアポ取りなどは当たり前だったといいます。

同社は紙媒体時代、このモーレツ営業によって様々な領域で広告収入を得、また市場を切り開き、成長を遂げてきました。

この営業力は同社の起業文化である「起業家精神」「圧倒的な当事者意識」に起因します。同社は会社の中に小さな会社をつくるプロフィットセンター(PC)制を導入しました。社内で小さな会社が競争しているといった状況です。また1983年から「RING(リング)」という新規事業提案制度を設けています。RINGは社員が新規事業のアイデアを応募し、受賞した提案は実際に事業化するというモノです。「ゼクシィ」も「ホットペッパー」もRINGで誕生した情報誌です。

(4)紙からネット:事業環境の変化

そして今、インターネット、スマホ、SNSの普及を背景に、利用媒体は紙からネットにシフトしています。事業環境の変化の中で同社も「ゼクシィ」や「HOT PEPPER」を始めするサービスのIT化が進められています。

同社はこれまで紙媒体で育ててきた認知度や事業基盤を武器に、国内有数のインターネット事業会社へと一皮むけ、運営する多くのサイトで事業規模・利用者数で業界トップクラスの規模を誇ります。

IT化の加速は2012年の持ち株会社への移行を機にさらに増します。事業部門レベルで責任を明確にし、事業部門での意思決定の迅速化を図ることを目的として分社化されたわけですが、これと同時にグループのIT機能を担うリクルートテクノロジーズを設立しました。グループ全体のIT・ネットマーケティング基盤を開拓し、ビジネス実装することでネット事業会社としての競争力を強化することに非常に貢献しています。例えばスマホ領域を強化するため、これまでに300を超えるスマホアプリを開発・提供しています。

また、クラウドやビッグデータに関して担当しており、グループが展開する多くのビジネスにソリューションをマッチさせるためのITネットマーケティングを行っています。同社のビッグデータは100を超えるサービスから得られており、非常に有用です。例えば家を探している人が分かったり、売れる車が予測できたり、企業のビジネスチャンス拡大に貢献することができるからです。

~世界最大の求人検索サービスを買収~
また、2012年には世界最大の求人検索サービス米Indeedを買収しました。Indeed社は2004年に「アグリゲート型求人検索エンジン」を開発したネット企業として知られ、運営する求人サイトは世界50カ国以上、26言語に対応し、求人検索数は月間15億件に及ぶと言います。

ところで、同社は「グローバルナンバーワン」を成長戦略に掲げ、M&Aを中心とした海外展開を強化しています。現在海外事業は世界28の国・地域、約1100拠点、3200人で構成され、海外比率は36 %(16/3期)。
「18年をメドに海外営業収益比率50%」の計画としています。

Indeedの買収はグローバル化を進めただけではありませんでした。紙媒体の情報誌を中心に成長を遂げてきた同社にとって、Indeedの検索エンジン技術の導入は、リクルートのIT化を一気に加速させるものとなったと言えます。

(5)主力3事業全て増収、海外も高成長

販促サイト・人材サイト、人材派遣の主力3事業が想定以上に好調に推移しています。国内既存事業の好調に加え、新規・海外事業が順調に拡大しています。海外事業では2012年に買収した人材募集のIndeedが高成長を続けており、現地通貨ベース売上は68.5%増収となりました。

【2017年3月期第1-2四半期の業績】
売上高が前年同期比10.6%増の8145億500万円、営業利益が11.7%増の584億200万円、経常利益が9.8%増の606億2400万円、親会社に属する純利益が47.3%増の478億4800万円、一株当たり純利益が84.95円(前年同期57.52円)となりました。

EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は11.2%増の1042億5600万円、のれん償却前純利益は29.7%増の718億9800万円。調整後EPS(のれん償却額や特別損益などを調整)は108.77円(前年同期97.07円)。

(同社はM&A等を活用した事業基盤の強化拡大を目指しており、各国で企業比較が可能なEBITDAを指標としています)

【セグメント情報】
(億円)   事業売上(増減) 事業EBITDA
販促メディア 1,822(9.2%増) 505(14.7%増)
人材メディア 1,888(16.5%増) 388(0.1%減)
人材派遣   4,488(8.9%増) 258(13.4%増)
その他      21(23.7%減) ▼43(▼34)

<1>販促メディア事業

販促メディア事業は利益貢献度が高いことが特徴です。売上高は人材派遣事業の半分にも満たないですが、EBITDAは人材派遣業の2倍近くあります。これは広告収入の他、予約による収入があるからだと考えられ、サイト経由の予約の定着が進めばより利益率が高くなっていきます。

・・・美容が牽引
ライフイベント領域における売上高は944億円(11.7%増)となりました。主要分野の売上高の内訳は、住宅分野496億円(15.9%増)、結婚分野273億円(1.5%増)。

一方、日常消費領域における売上高は845億円(3.4%増)となりました。内訳は、旅行分野301億円(0.3%増)、飲食分野178億円(前年同期比5.6%増)、美容分野282億円(24.8%増)。 飲食、美容はネット予約件数が拡大しており、クライアント数の拡大につながっている模様。

<2>人材メディア事業

・・・Indeedが牽引
国内人材募集領域においては、有効求人倍率が高位安定し求人広告掲載件数の増加も続く等、堅調な雇用環境を追い風に売上高は堅調に推移しています。そして同社では堅調な雇用環境を受け、ユーザー集客及び営業体制の強化を行ったことから国内人材募集領域は営業減益となりました。

国内人材募集領域における売上高は1,232億円(5.2%増)
海外人材募集領域における売上高は564億円(56.5%増)
海外事業は為替の影響を受けたものの、現在中心となている米国に加え、Indeedの認知度が高まりユーザー数が順調に増加しています。Indeedは、現地通貨ベースでは68.5%の高い増収と達成しています。低価格での出稿が可能なことや競合が少ないことから、中小クライアントの利用が増加している模様です。

<3>人材派遣事業

・・・国内人材派遣堅調
派遣社員実稼働者数が継続的に増加する等、人材派遣市場は事務、エンジニアリング及びIT分野を中心に緩やかな拡大傾向が続いています。

国内派遣領域における売上高は2,239億円(11.5%増)と好調に推移。
一方海外派遣領域でも、北米、欧州及び豪州の人材派遣市場は緩やかな拡大傾向が継続しています。
堅調な推移に加え、前年度に取得したChandler Macleod Group Limited及びAtterro, Inc.等の業績が、期首より寄与するなどの連結効果も得られ、売上高は為替の影響を受けたものの増収を確保し2,249億円(6.4%増)となりました。現地通貨ベースでは18.0%の増収です。

【2017年3月期通期業績予想】
売上高が前期比15.2%増の1兆8300億円、営業利益が2.6%増の1170億円、経常利益が2.2%増の1220億円、親会社に属する純利益が14.7%増の740億円、一株当たり純利益が132.82円となる見通しで、年間配当金は50.0円とする方針です。
EBITDA 2230億円(10.3%増)、のれん償却前当期純利益1285億円(14.2%増)、調整後EPS 223.47円(6.6%増)を予想。

(6)総合評価:☆☆☆☆
好調な業績、見通しも明るく通期は上振れが期待できる

足元の業績は好調です。利益貢献度の高い販促メディア事業はコアの美容領域がけん引役となっています。

同社サービスは様々な情報サービスの基盤となっていますが、特にホットペッパービューティーは美容院検索、クーポン、予約の基本的なプラットフォームとして圧倒的な地位が確立されており、定着によって今後も業績貢献は安定して続くと思います。

国内外で求人市場は堅調であり、特に海外ではIndeedを牽引役に業績の拡大が期待できるでしょう。為替の影響についても、円高が是正されていることから円ベースでの上振れが見込まれます。

財務内容は良好で、自己資本比率53.4%、実質無借金経営(有利子負債2061億6200万円、現金等3103億円)
です。

【通期業績の推移】
(億円)14/3期 15/3期 16/3期
売上高  11,915 12,999 15,886
EBITDA   1,806  1,914  2,022
減価償却費 271  310   420
のれん償却 360   378   479
営業利益 1,174 1,224  1,140
純利益  654   697   645
のれん償却前純利益
      1,014  1,075 1,124
<EBITDA=「営業利益+減価償却費+のれん償却額」>

【通期セグメント情報】
<1>販促メディア事業:売上高比率22%
(億円)  15/3期  16/3期
売上高    3,334  3,493
EBITDA     962   932
EBITDAマージン 28.9% 26.7%

<2>人材メディア事業:売上高比率22%
(億円)  15/3期  16/3期
売上高    3,027  3,592
EBITDA     780   880
EBITDAマージン 25.8% 24.5%

<3>人材派遣事業:売上高比率55%
      15/3期  16/3期
売上高    6,752  8,900
EBITDA  407   496
EBITDAマージン 6.0%  5.6%

<4>その他:売上高比率0%
     15/3期  16/3期
売上高    20   51
EBITDA  ▼112 ▼118

2020年をメドに人材メディア事業と人材派遣事業で世界トップになること、さらに2030年をメドにグループ全体が提供するすべての事業領域で世界トップのプラットフォームを展開する企業になると宣言しています。

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